第2章 受動回路素子

2.1 抵抗

第一章を参照のこと。

2.2 静電容量

(1) キャパシタ、コンデンサ、蓄電器などという。容量がC[単位はファラド(farad)]のキャパシタは図2.1において

 図2.1

(2-1)

あるいは

i(t) = Cdv(t)/dt (2-2)

が成り立つ2端子素子のことである。

図2-1において、キャパシタの・がついている側の電荷量をq(t)とすると

q(t) = Cv(t) (2-3)

となる。すなわち、

i(t) = dq(t)/dt (2-4)

である。

 

(2) 次のサイトなどが参考になる。

キャパシタ(Wikipedia)

Capacitors

2.3 インダクタ

(1) インダクタンスがL[ヘンリー]のインダクタあるいはコイルとは、図2-2において

図2-2

v(t) = Ldi(t)/dt (2-5)

または

(2-6)

が成り立つ2端子素子をいう。電流i(t)がつくる鎖交磁束(linkage flux)をφ(t)とすると

φ(t) = Li(t) (2-7)

v(t) = dφ(t)/dt (2-8)

が成り立つ。φはファイと発音する。

 

(2) 次のサイトなどが参考になる。

キャパシタとインダクタ(pdf)

Self-Inductance and Inductive Reactance

2.4 相互インダクタンスと変成器

(1) 図2-3のような一次コイル、2時コイルの自己インダクタンスがそれぞれで両コイル間の相互インダクタンスがMの変成器あるいは変圧器(トランス)は端子電圧、電流の間にM>0として

 図2-3

(2-7)

が成り立つ素子をいう。図2-3のドットは図のような方向に電圧と電流の向きをつけたとき、M>0として式(2-7)が成立することと約束する。

 

(2) 一方、次の図2-4のようにドットをつけたときは、M>0として、

図のように電圧と電流の向きを決めたとき

(2-8)

が成り立つことを意味する。

 

(3) もし、ドットが書き込まれていない、変成器があったときは、図2-3の極性であるとする。

(4) 加極性接続 教科書p.27

(5) 減極性接続 教科書p.28

(6) 次のサイトが参考になる。

Mutual Inductance

2.5 電力とエネルギー

(1) 抵抗

(2-9)

(2) キャパシタ

(2-10)

(3) インダクタ

(2-11)

(4) 変成器

(2-12)

問 式(2-12)からW >= 0 となるためには

(2-13)

が必要十分となることを示せ。


©大石進一